保護犬・保護猫はどこで会える?愛護センター・譲渡会など、迎えられる場所を解説|初めてでもわかる、お迎えまでの流れガイド(前編)

保護犬・保護猫はどこで会える?愛護センター・譲渡会など、迎えられる場所を解説|初めてでもわかる、お迎えまでの流れガイド(前編)

飼育ガイド 9分で読める

はじめに

「保護犬猫を迎えたいけど、どこに行けばいいかわからない。」

 「審査などの手順がややこしくて、自分には難しそう……。」

そんな不安を感じている方は少なくありません。

ペットショップでは気に入った子をその日に連れて帰れることもありますが、保護犬・保護猫では少し流れが異なります。

この記事は前編・後編の2回に分けて解説します。

前編では、保護犬・保護猫と出会える場所や、それぞれの特徴・違いをご紹介します。

後編では、申し込みからトライアル、正式譲渡までのお迎えの流れや、よくある質問を解説します。

まずは、保護犬・保護猫と出会える場所から見ていきましょう。


STEP 1 保護犬・保護猫を探す

保護犬・保護猫は、実はさまざまな場所で新しい家族を探しています。

代表的なのは次の5つです。

  • 動物愛護センター・保健所
  • 保護団体施設
  • 預かりボランティア(フォスター
  • 保護犬・保護猫カフェ
  • 個人からの譲渡

それぞれ特徴が異なるため、自分に合った迎え方を知ることが大切です。


動物愛護センター・保健所

特徴

自治体が保護している犬猫を譲渡しています。

保護団体へ引き出される前の犬猫がいることも多く、保護犬猫の「入り口」に最も近い存在です。

会い方・探し方

予約なしで見学できる施設も多いですが、予約制の自治体もあります。

事前にホームページを確認しておくと安心です。

また、多くの自治体ではホームページに掲載されている犬猫は一部のみです。

「気になる子がいない」
「掲載数が少ない」

と思っても、実際には施設内に、掲載されていない犬猫がたくさんいることも珍しくありません。

気になる場合は、一度問い合わせたり、実際に足を運んでみることをおすすめします。

譲渡条件

自治体によって異なりますが、

  • 管轄地域内に住んでいること
  • ペット可住宅であること

などが条件になることが多くあります。

一方で、年齢や家族制限、所得だけを理由に一律で譲渡対象外としていない自治体がほとんどです。

他県に住んでいる場合は?

いくつか例外の県もありますが、多くの自治体では、管轄外への譲渡は行っていません。

しかし、その自治体から犬猫を引き出している保護団体を通じて迎えられるケースもあります。

「どうしてもこの子を迎えたい」

という場合は、その愛護センターの近隣の保護団体に、一度相談してみる価値があります。

トライアル

実施していない自治体が多いですが、先住犬を愛護センターに連れて行って、お見合いをさせることなどはできる所もあります。

医療・ケア

予防医療は基本的に全て継続的に行われていることが多いです。自治体にもよりますが、避妊去勢手術なども可能な範囲で実施されていることがあります。

費用

譲渡費用はほとんどかからない自治体が多く、登録費用程度の場合もあります。

注意点

愛護センターや保健所は限られた人員・スペースで運営されています。

そのため、十分な散歩や人との触れ合いなど、社会化まで手が回らないことがあります。

初対面では緊張していたり、人を怖がっていたりする犬猫もいますが、それが本来の性格ではないことがほとんどです。

「今見えている姿」だけではなく、家庭に入り心を開くことで、変わっていく可能性も含めて、イメージしたり、それに向けて覚悟を持つことも大切です。

また、一頭が譲渡されることで、新たに保護できる命が増えることにもつながります。

保護犬・保護猫はどこで会える?愛護センター・譲渡会など、迎えられる場所を解説|初めてでもわかる、お迎えまでの流れガイド(前編)

保護団体施設

特徴

民間の保護団体が運営する施設です。

最近ではホームページだけでなく、InstagramなどSNSで日々情報発信している団体も多くあります。

会い方・探し方

保護団体の施設で面会できたり、団体が主催する譲渡会や、複数の団体が参加する合同譲渡会で会えることも多くあります。

最近では、ホームページやInstagramなどのSNSで、施設見学や譲渡会の予定を案内している団体も増えています。

特に合同譲渡会では複数の犬猫に会えるため、まだ特定の子を決めていない方にも向いています。

気になる子がいる場合は、問い合わせる前に次の点を確認しておくとスムーズです。

  • 現在も家族を募集しているか
  • どの施設や譲渡会で会えるか
  • 面会や見学に予約が必要か
  • 譲渡条件に該当しているか

譲渡条件

団体ごとに大きく異なります。

比較的柔軟な団体もあれば、かなり細かな条件を設けている団体もあります。

それぞれの経験や考え方によって運営方針が異なります。

トライアル

実施している団体が多く、実際に家庭で過ごしてから正式譲渡となるケースが一般的です。

医療・ケア

団体によって大きく異なります。

毎日散歩やトレーニングを行っている団体もあれば、人手不足から1頭あたりにかけられる時間が限られ、人慣れや社会化のトレーニングが途上であるケースもあります。

また、予防医療や持病の管理などの程度も、団体によって違いがあります。

費用

医療費や避妊去勢手術などの実費負担として譲渡費用をお願いしている団体が多くあります。

注意点

施設を見学できる場合は、犬猫の状態だけでなく、飼育環境やスタッフの説明、譲渡後のサポート体制なども確認しておくと安心です。


預かりボランティア(フォスター)

特徴

保護犬・保護猫を個人宅で預かりながら、新しい家族を探しているボランティアです。

行政から直接引き出して活動している方もいれば、保護団体から委託されて預かっている方もいます。

会い方・探し方

所属する保護団体のホームページやSNS、譲渡関連サイトなどで募集されています。

面会は預かり宅、近隣の公園やお店、譲渡会イベントなどで行われることがあります。

気になる子がいる場合は、どこで会えるのか、予約が必要かを事前に確認しましょう。

譲渡条件

個人で活動している場合は、その人の判断によって条件が決められることがあります。

保護団体から委託されている場合は、所属団体の譲渡条件に準じることが多いです。

トライアル

所属する団体や預かりボランティアの方針によって異なりますが、トライアルを設けているケースが多くあります。

医療・ケア

家庭の中で生活しているため、施設よりも日常生活に近い環境でケアを受けられることが特徴です。

そのため、次のような情報を詳しく聞けることがあります。

  • 普段の性格
  • 留守番中の様子
  • トイレの状況
  • 散歩中の反応
  • 子どもや来客への反応
  • ほかの犬猫との相性

家庭生活を通じて社会化が進みやすく、施設では見えなかった一面が分かることも大きな利点です。

医療内容については、個人や所属団体の方針によって異なります。

費用

医療費や避妊去勢手術費などの実費分として、譲渡費用が必要になることがあります。

個人で活動している場合と、保護団体に所属している場合で、支払先や費用の内訳が異なることがあります。

注意点

預かっている人が犬猫の所有者とは限りません。

誰が譲渡主体となるのか、医療記録や契約書が用意されているかを確認しておきましょう。


保護犬・保護猫カフェ

特徴

保護犬・保護猫と実際に触れ合える施設です。

「今すぐ迎える予定はないけれど、いつか迎えたい」という方でも利用しやすく、犬猫との生活を考える最初の一歩にも向いています。

会い方・探し方

一般のカフェと同じように営業時間内に利用できる施設もあれば、予約が必要な施設もあります。

気になる犬猫がいる場合は、譲渡対象かどうかや在店日時を事前に確認するとよいでしょう。

譲渡条件

譲渡条件は施設によって異なります。

カフェ自体が保護・譲渡を行っている場合もあれば、提携する保護団体が譲渡の判断や手続きを行っている場合もあります。

トライアル

トライアルの有無や期間は、施設や提携する保護団体によって異なります。

医療・ケア

多くの人や犬猫と接する環境のため、人への慣れ方やほかの動物との関わり方を観察しやすいという特徴があります。

一方で、カフェで見せる姿と家庭での姿が同じとは限りません。

医療や持病の管理については、施設ごとに確認が必要です。

費用

カフェの利用料金とは別に、譲渡時には医療費や避妊去勢手術費などの負担が必要になる場合があります。

譲渡費用やその内訳は施設によって異なります。

注意点

すべての犬猫が譲渡対象とは限りません。

気になる子がいれば何度も会いに行けるため、「面会したら申し込まなければならない」と考えず、時間をかけて相性を確認しやすい点が魅力です。

ただし、カフェは特殊な環境でもあるため、家庭での様子や夜間の様子など、施設内では分からない点も確認しましょう。


個人から迎える

特徴

「保護犬・保護猫」という定義に含めるかについては意見が分かれますが、譲渡関連サイトやSNSでよく見られるケースです。

主に、事情により飼育を続けられなくなった犬猫や、自宅で生まれた犬猫を個人が新しい家庭へ譲ります。

個人で預かりボランティアをしているケースとは区別して考える必要があります。

会い方・探し方

譲渡関連サイト、掲示板、SNS、知人からの紹介などを通じて探します。

面会は相手の自宅や、近隣の公園やお店などで行われることがあります。

譲渡条件

条件は譲渡する個人によって異なります。

ほとんど条件を設けていないケースもあれば、住居、家族構成、飼育経験などを詳しく確認するケースもあります。

トライアル

トライアルの有無は相手によって異なります。

トライアルを行わず、その場で引き渡しとなるケースもあるため、事前に確認しましょう。

医療・ケア

次の内容は必ず確認しましょう。

  • 予防医療歴
  • 避妊去勢手術の有無
  • マイクロチップの有無
  • 現在の持病
  • 過去の病歴
  • 飼育歴
  • 行動上の特徴
  • 使用しているフードや薬

可能であれば、口頭説明だけでなく、診療明細やワクチン証明書なども確認しましょう。

費用

無償譲渡の場合もあれば、これまでにかかった医療費などの負担を求められる場合もあります。

費用が発生する場合は、金額だけでなく、その内訳を確認しましょう。

注意点

個人間の譲渡では、行政や保護団体による確認が入らず、単回の取引であることが多いため、ルールや契約書などが曖昧で、背景や健康状態が十分に説明されないことがあります。

中には、次のようなケースもあります。

  • 飼育経緯が不明確
  • 繁殖を繰り返している
  • 病気や問題行動を隠している
  • 営利目的が疑われる
  • 同じ人物が継続的に多数の犬猫を掲載している

説明に矛盾がある場合や、引き渡しを急かされる場合は、慎重に判断しましょう。